A2画用紙
天王寺美術研究所にいたころの習作デッサンです。このころは一枚のデッサンに15時間以上かけて、とにかく自分の力ではこれ以上つめ切れないところまで描くことにしていました。髪の毛をなんとか立体的にしようと描いてはやり直しそれを繰り返すのですがやっぱり立体的にならない、最後に紙が痛んでそれ以上描き込めなくなってしまいました。うまく表現できた箇所がでてくると、やっきになって全てよくしてやろうとするのですが、近視眼的になりすぎて全体としてのバランスを崩してしまうことが多いです。今まで描いたデッサンは木炭デッサン95%、鉛筆デッサン5%ぐらいの割合ですが木炭よりも鉛筆の方が細部まで描き込めるので好きです。
制作日記
平面と立体
絵画も立体も物を観る力という点では同じだと思います、ですから絵は上手だが彫刻は下手とか、彫刻はできるが絵は描けないとか、そうゆうことはありえないんじゃないでしょうか。もちろん素材に対する慣れはあると思いますが。今までデッサンや油絵を何百枚も描いてきましたが、何か自分の力を全て出し切れないもどかしさがありました。本来3次元のものを2次元に写すのには、だまし絵的なテクニックも必要なのです。また絵画の作品では、より哲学的なコンセプトを求められてきます。何を表しているのか?何か新しい表現方法は?厳しい問いかけに作者自身が答えられなくてはなりません。ただ描きたかったからではすまないのです。そうなると制作に入る前に疲れてしまうところもあるのです。


